Successful case / 活用事例

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【世界に広がるファインバブル市場】

 
 ファインバブル(ナノバブル・マイクロバブル)技術の市場は、発生器等のコア製品にとどまらず、様々なサービスやシステムとして発展していく事が予想されます。
 現在の市場は技術をリードしている日本を中心としたものですが、国際標準化の作業も進みつつあり、今後は世界規模で急速に市場が拡大すると考えられています。最新の調査では、その市場規模(世界)が、2020 年で約4 兆円、2030 年には約13 兆円にまで拡大する可能性があると言われています。

(九州経済産業局「ファインバブル活用事例集」抜粋)

【ファインバブルの活用可能分野及び活用】

 

(九州経済産業局「ファインバブル活用事例」抜粋)

 

【弊社のナノバブル研究及び事例】

 

酸素ナノバブル水は、緑黄植物を成長させる! 

酸素ナノバブル(酸素UFB)水散布による土壌での水道水との成長比較実験
  酸素ナノバブルは酸素を溶解させるのではなく、O2ガスのまま水中に存在させます。これが葉物植物に対して成長に影響を及ぼします。
 弊社では水耕栽培での実験をおこないましたが、水耕栽培においては酸素ナノバブル水が高濃度になるので成長を阻害させるため、水道水に比べて葉や茎の成長が阻害され成長が遅くなります。しかしながら植物の生命力により根の成長がより早く大きくなり、その時点で酸素ナノバブルの供給を取りやめると早茎が一揆に成長することが判りました。
 右の写真は、土壌においての酸素ナノバブル水と水道水の散布による成長比較実験ですが、水耕栽培と比べると土壌では酸素過多になりにくいので常に酸素ナノバブル水散布の方が成長促進出来ていることが判ります。
 このように土壌栽培と水耕栽培での違いなどをしっかり把握していないとナノバブルは逆の方向に働いてしまうことが判っています。
 籾やトウモロコシ、豆類などによる発芽研究では酸素ナノバブルに浸すと発芽しにくくなり、オゾンナノバブルに浸すと発芽が早くなります。使い分けることで発芽時期の調整などが出来る可能があります。
 
 
 

ナノバブルは舞い上がる粉塵を落とせるか?

ナノバブル水ミストの粉塵吸着効果研究  
 
 弊社の生成するナノバブルはマイナスに電位を持つことがゼータ電位計計測に於いて判りました。下のグラフは超純水に生成した水素ナノバブルのゼータ電位計測結果です。


 ナノバブルはその他のガスにおいても同じような電位を持ちます。
 しかしながら水を水道水に変えてみるとマイナス側に数値が大きくなります。
また、水に金属イオンを入れていくとだんだんとプラス側に変化していきます。
 ゼータ電位はナノバブルの表面電位とみなすことが出来るので通常ナノバブルの電荷はマイナスであるといえます。
 このことからナノバブル水でミストを作れば粉塵の吸着が出来ないかと考えました。
 たばこの煙をナノバブル水ミストで吸着させて落とすことが出来るかを水道水ミストとの比較実験をおこないました。
 実験はミストを散布しながら煙草の煙を吹きいれることで直後のボックス内の煙濃度を確認することでおこないました
 右上の写真はナノバブル水ミストによるたばこの煙吸着実験です。たばこの煙がそのままミストに吸着されて落とされ濃度が薄くなっていることが判ります。
 右下の写真は水道水ミストによるたばこの煙吸着実験です。たばこの煙が吸着されず濃いままであることが判ります。

オゾンナノバブルは鮮度保持効果が高い!

オゾンナノバブル水の鮮度保持効果についての研究 
 
 弊社はオゾンナノバブルを用いたミツバの鮮度保持効果を次亜塩素水及び水道水と比較して実験をおこないました。
  ミツバは冷蔵庫保管(7℃)では鮮度が14日~20日程度といわれています。また変色が起きやすいので三つ葉を用いた実験をおこないました。
 オゾンナノバブル水、次亜塩素水、水道水をそれぞれ適量噴霧してから冷蔵庫にて保管して時間経過ごとに観察をおこないました。
 

 

 

 

 
 

 

ナノバブルは色々なガスの『溶かす・追い出す』を助ける!

ナノバブルを活用したガスの溶解促進及び追い出し効果についての研究
 弊社はナノバブルを用いた各ガスの溶解速度と溶解量への効果を研究しています。
 
 1、溶解オゾンを活性化させる。
 オゾンガスをバブルリングで溶解させるときに溶解するガスと同じガスでナノバブルを生成すると溶解オゾンが活性化して溶解速度が急激に早くなり、また溶解オゾンの活性により減衰の半減時間が短くなります。
 つまり、溶解オゾンが活性化して効果、効き目が大きくなるということです。
 
 

 
 2、酸素を追い出す。 
 窒素ガスをバブルリングで溶解させるときに溶解するガスと同じガスでナノバブルを生成すると溶解窒素が溶解飽和状態になり、溶存酸素を追い出すことが解っています。しかしながら、大気開放にて放置すると時間と共に溶存酸素量がすぐに元に戻ってしまいます。窒素ナノバブルを併用して生成すると大気開放状態でも溶存酸素量がなかなか戻らないことが判りました。
 

 
 理由は解明されていませんが、ナノバブルの表面積はものすごく大きくなることから気液面との面積と酸素以外のガスナノバブルの総和表面積との関係で何らかの現象が起こっている可能性が考えられます。
 この現象を利用した脱酸素法を用いることでナノバブル活用の可能性が広がります。
 

【その他のナノバブル活用例】

 

ナノバブルによる農作物の成長促進
 農業分野におけるファインバブル活用は他分野より進んでいます。既に、野菜、果物(いちご)、花き(バラ等)、水稲などに対してUFB もしくは酸素UFB と養液等を組み合わせて供給し、農作物の成長促進に繋がった多くの事例があります。
 通常の水で育てたものと実績比較をすると、養液土耕方式によるいちご高設栽培(酸素UFB 水供給)で総収穫量が24% 増加・糖度0.9度増加※1、ミニトマト(4 種)の水耕栽培(UFB 水供給)で収穫量約20% 増加・糖度約2度増加※2、植物工場におけるレタス水耕栽培(酸素UFB 水供給)で重量が約2.5 倍に向上(播種後50 日)※3といったた結果が報告されています。
 その他にも、UFB 活用に伴う追加的な効果として、根部の成長促進、根腐れが発生しない、バクテリア繁殖抑制効果なども報告されており、植物工場やハウス等で環境制御を行っている場合や高付加価値な商品作物の生産には特に大きなメリットが期待できます。

(九州経済産業局「ファインバブル活用事例集」抜粋)

  
 
 
 
 
 
 

 ナノバブルによる鮮度保持で高品質な鮮魚を海外にも届ける 
 北九州で鮮魚の卸売販売等を手掛ける丸福水産株式会社は、2012 年
頃から水産物の鮮度保持にウルトラファインバブル(UFB)を活用し
ています。鮮魚には、その鮮度によって刺身用、煮付け用、加工用など
のランクがありますが、時間が経てば経つほどランクは下がり、商品価
値が低下してしまいます。同社は、UFB を活用した鮮度保持を行うこ
とで鮮魚のランクダウンを防ぐ技術を独自開発し、高品質な商品を長期
間・遠方まで供給できる体制を整えています。
 この鮮度保持技術は、鮮魚を高濃度のUFB 海水で一定時間浸漬する
というものですが、顧客ニーズに応じてUFB に使用する気体を“窒素”
と“酸素”で使い分けることで更なる高付加価値を生み出しているのが
特徴です。
 高品質な刺身用鮮魚は一般的に1 日程度で鮮度が落ち、刺身用とし
て販売できなくなりますが、輸送前後(仕入れ時と小売店舗到着時)で
鮮魚を窒素UFB 海水に浸漬(浸漬時間は魚種により異なる)することで、
鮮魚の酸化と細菌増殖を防止し、長期間の鮮度保持が可能になりました。
鮮魚の鮮度指標であるK 値や一般生菌数の推移を測定した結果、5 ~ 7
日程度は鮮度保持できることが確認されており、同社は鮮魚販売のター
ゲットを海外にも広げています。
 一方、鮮魚の商品価値に大きく影響を及ぼす見た目(魚本来の色)を
重視する場合は、酸素UFB を選択します。鮮度保持期間は窒素には劣
りますが、2 ~ 3 日程度は鮮度保持が可能であり、鮮魚が消費者の目
に触れる小売店や飲食店での販売に特に大きな効果を発揮します。酸素
を使うと鮮魚の酸化が促進され、余計に鮮度が落ちるのではないか、と
考えてしまいますが、これについては、独立行政法人水産総合研究セン
ターの研究により、UFB 技術で飽和濃度を超える超高酸素濃度環境(酸
化を抑制し酸素化を促進する環境)を造ることで、鮮魚内部に酸素が行
き渡り、鮮魚本来の色が保持されることが明らかになっています。

(九州経済産業局「ファインバブル活用事例集」抜粋)

 

 
 

九州経済産業局
「ファインバブル活用事例」抜粋

 
 
 

 
 
 

九州経済産業局
「ファインバブル活用事例」抜粋

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

酸素ナノバブル水散布初日

1週間経過

2週間経過

4週間(1か月)経過

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ナノバブル水ミストのたばこの煙吸着実験写真

水道水ミストのたばこの煙吸着実験写真

 
 

 
 
 
 
 
 次亜塩素水処理は三つ葉の細胞を痛めるので、葉の萎れが早く茎も比べた中では早く黄色く変色をし始めました。
 
 水道水処理した三つ葉は使用した水道水はオゾン処理されているため、溶存酸素濃度が高い事がわかりました。
(DO値=15mg/L)
 溶存酸素量が多いと三つ葉は活きていますので少し鮮度保持が良くなります。それでも21日後には葉が変色し始めました。
 
 オゾンナノバブル水処理は33日たっても変色等も全く見られませんでした。
 
 オゾンナノバブル水は三つ葉での鮮度保持効果実験からその他の葉物類への鮮度保持効果も充分期待できます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 通常オゾンガスを溶解させたときのオゾン水の半減期は60分以上であるのに対してオゾンガスの溶解時にオゾンナノバブルを一緒に生成するとなんと溶解オゾンの半減期が5分である事が判りました。
 これはオゾンナノバブルが溶解オゾンを活性化させていると思われます。
 このことからオゾンナノバブルを併用すると溶解オゾンの活性によりオゾン水の効果が高くなっていることを示しています。
 溶解させながらオゾンナノバブルを生成出来るのは弊社の独特技術です。

 
 
 
 
 
 
  水中の溶存酸素はヘンリーの法則により大気開放では大気のガス割合と同じになろうとします。しかしながら各ガスの種類により水への飽和溶解量が温度と圧力により決まっていて過飽和状態になっても飽和量にすぐに戻ります。また、大気開放での気液面の面積が大きいほど早くバランスを取ろうとするので短時間で大気と同じガス溶解割合になります。
 このことから、酸素以外のガスを溶解させても大気開放では気液面積に反比例した時間に於いて溶存酸素量は戻ることになるのですが、酸素以外のガスがナノバブルとして水中下にあると溶存酸素量が戻りにくくなるという現象が現れました。
 
 
 
 


稲苗の育苗でUFB が活用された事例では、根の長さが通常のものと比べて2 倍以上に成長している
 (九州経済産業局「ファインバブル活用事例集」抜粋)
 

レタス栽培の重量比較のグラフ。UFB 水による栽培の優位性が重量の差に表れている
(九州経済産業局「ファインバブル活用事例集」抜粋)
 
 

24 時間が経過した養殖ハマチの切り身。UFB 洗浄を行うことで血合いの部分の変色が抑えられており、身の張りがあり、切り口の角も立っている
 (九州経済産業局「ファインバブル活用事例集」抜粋)
 

 24 時間が経過したアルゼンチン赤エビもUFB 洗浄を行うと頭部の変色が殆ど無い
 (九州経済産業局「ファインバブル活用事例集」抜粋)